2014年度 第3回SCC公開講座

県立考古博物館 DE サイエンス

自分の中にある無限の可能性の扉を開こうー。

 

県立考古博物館DEサイエンス(表) 県立考古博物館DEサイエンス(裏)  

日時

2014年10月4日(土) 13:30~15:30

場所

姫路市立姫路高等学校 視聴覚教室(南館4F)

講師

山本 誠氏

兵庫県立考古博物館 総務部埋蔵文化財課 主査

テーマ

 第3回は県立考古博物館より山本誠先生をお招きし,考古学をサイエンスしました。

 「文化財は過去から未来への贈り物」 遺跡を発掘調査することで,昔の人々の生活を解き明かすことが出来ます。その謎に迫るために,様々な自然科学の力を駆使しています。その事例として,火山灰同定,放射性炭素年代測定,花粉分析,炭化材樹種同定,石器石材の産地同定(エネルギー分散型蛍光X線分析による元素分析)をご説明頂きました。

 次に腐食しやすい金属製品の化学的な保存処理について解説していただきました。

(1) 事前調査:非破壊調査1(実態顕微鏡による観察),(2) 事前調査:非破壊検査2(X線による構造調査),(3) 脱塩・安定化処理(錆がひどくならないようにさび止め),(4) 錆とり(X線写真を見ながら錆や付着物を取り除く),(5) 樹脂含浸(アクリル系樹脂で遺物の表面の保護と強化),(6) 遺物の接合・復元,(7) 梱包・保管(空気中の酸素と水分を遮断したり,24時間空調管理された収蔵庫で保管されます)

 3つ目は「東日本大震災と文化財」をテーマ復興事業,報道,文化財の役割についてお話していただきました。高台移転候補地には多くの縄文時代の遺跡があるなど,約1万年前から受け継がれてきた知恵を現代の安全なまちづくりに役立てたり,遺跡はや遺物は地域の個性を示す唯一無二の宝物であり、離れ離れに避難している人々を結ぶ心の拠り所となっています。先生のお言葉で印象に残ったのは「どんな経験にも無駄はない!」そして「人それぞれにその人にしかできない役割がある!」というものです。

 現代社会における文化財の役割にも迫ってみます。わかりやすく講義していただきました。

 たくさんの方にご来場いただき,誠にありがとうございました。

 

   

 

参加者生徒の感想

  • 大きな地震直後に文化財に関わっている人に仕事がたくさんあることにとても驚きました。被害にあった方のためにも,阪神淡路大震災の経験を活かして福島県のために必死にはたらくのはすごいことだと思った。
  • 今回,文化財の意味,文化財の調査方法や保存の仕方,そしてなにより文化財の役割について知ることができ、とても充実した時間でした。これまであまり意識していなかた「文化財」はその土地の歴史と,先祖が残していった未来へ向けたメッセージでした。そのメッセージを僕たちはしっかりと認識し,またそれを現在,未来へと生かしていかないといけないのではないかと感じました。
  • 発掘の話だけかと思っていましたが,東日本大震災やそのときのマスコミの話もあり考古学以外のことでも興味を惹かれました。また,先生が目上の方と連絡する際は電話,メールではなく自筆の手紙で行うとおっしゃっていたことや,人とのつながりが大切ということを憶えておきたいです。

 


主催:姫路市立姫路高等学校サイエンスキャリアコース

共催:姫路市立姫路高等学校PTA